うつ病情報館

うつ病性障害の原因・症状・診断・治療や適応障害・不安障害などの情報です。うつ病の予防回復には先ずうつ病を理解しましょう。

社会恐怖・社会不安障害

社会恐怖・社会不安障害(SAD)とは、他人による悪い評価、人目を浴びる行動、といった社会的状況に対して強い不安や恐怖を感じたり身体症状が現れることで日常生活に支障をきたすほどになる、不安障害のひとつです。社会恐怖・社会不安障害(SAD)を発症する原因ははっきりしていませんが、セロトニン神経系とドーパミン神経系の脳機能障害が原因のひとつに考えられています。また、遺伝や生まれ持っての性格性質と、経験や考え方などの後天的な環境とが重なり合うことも、社会恐怖・社会不安障害(SAD)の原因として考えられています。社会恐怖・社会不安障害(SAD)は10代半ばの思春期前から成人早期で発症し、男性よりも女性に多いといわれています。社会恐怖・社会不安障害(SAD)は高率でうつ病やパニック障害などのさらなる精神疾患の引き金となることもあります。社会恐怖・社会不安障害(SAD)の症状としては、特定の社会的状況や人前に出る状況に対して著しい不安を抱くことが特徴的で、そのような状況を避けたり、無理に社会参加をすることで著しい苦痛や不安反応が現われたりします。社会恐怖・社会不安障害(SAD)の症状としては、強い緊張と困難を感じて、手足の震え・息苦しさ・動悸・赤面・発汗・めまい・吐き気・声がふるえる・声が出なくなる・頻繁にトイレにいきたくなる、など様々な身体的症状を伴います。対人接触そのものを恐れるようになることもあります。社会恐怖・社会不安障害(SAD)の症状の現われる場面によって、限局型・非全般型・全般型の3タイプに分けられます。会議でのスピーチをする時だけ・人前で字を書く時だけといった特定の場面でのみ起こるのが局限型(2つ以上の場合は非全般型)で、殆どの社会的状況の場合が全般型です。対人関係に苦痛を感じる状態を対人恐怖症と呼ばれてきましたが、社会不安障害(SAD)と対人恐怖症は全く同じではないものの、心理的な不安や恐怖といった症状や身体的な赤面や手足の震えといった症状も基本的には似ており、原因や治療法なども基本的に同じです。対人恐怖症の症状を社会不安障害(SAD)の症状のひとつと捉えて、対人恐怖症を社会不安障害(SAD)と診断することも多いようです。
社会不安障害(SAD)の治療方法としては、非全般型の社会不安障害(SAD)の場合は、支持的精神療法・β遮断薬の一時的服用・抗不安薬の投与・認知行動療法などの治療があります。社会不安障害(SAD)の場合はSSRI(抗うつ薬の一つ)が有効といわれています。

DSM-Ⅳ-TR(社会不安障害、SAD)とICD-10(社会恐怖)の違い

○病気の表記
DSM-Ⅳ-TRでは、社会恐怖(社会不安障害)のように、「社会恐怖」と「社会不安障害」が併記されています。英語名は、社会恐怖は「Social phobias」、社会不安障害は「Social Anxiety Disorder」で「SAD」がその略です。ICD-10では「社会恐怖」とのみ表記され、その英語名は「Social phobias」 です。
○病気の診断基準(DSM-Ⅳ-TR/ICD-10)
DSM-Ⅳ-TRのほうがICD-10よりも診断基準が詳しく書かれているようです。
・子供の社会恐怖(社会不安障害):診断基準あり/診断基準なし
・中核症状としての診断条件:注視される恐怖と回避の両方/注視される恐怖と回避のいずれか
・身体症状:パニック発作の形をとることがあることのみ規定/赤面・手の振戦・嘔気(吐き気)・尿意頻回を挙げている
・機能障害:社会習慣・職業上の(学業上の)機能障害・社会活動障害/社会的孤立
・小児に関わる条件:18歳未満に対し持続期間6ヶ月以上と規定/規定なし
・恐怖を抱く社会的状況の条件:恐怖が殆どの社会的状況に関連している場合に全般性と特定せよと規定/限定と拡散との記述のみ
・恐怖に対する自覚:恐怖が過剰で不合理であることの病識を取り上げている/取り上げていない

 - うつ病と不安障害

PC用

PC用

  関連記事