うつ病情報館

うつ病性障害の原因・症状・診断・治療や適応障害・不安障害などの情報です。うつ病の予防回復には先ずうつ病を理解しましょう。

対人恐怖症・社会恐怖

欧米では社会恐怖の方が一般的ですが、日本では社会恐怖よりも対人恐怖が多いといわれています。アメリカ精神医学会によるDSM-Ⅳ-TR(精神疾患の分類と診断の手引)では、対人恐怖症は社会恐怖(社会不安障害)の中に含まれず文化結合症候群(文化依存症候群)として記載され、対人恐怖症(TKS)は「Taijin kyofusho symptoms」という用語があるほど日本特有の症候群とされています。対人恐怖症と社会不安障害(SAD)は似ていますが微妙な違いがあるものの、いずれも人前で恐怖や不安を感じるという症状においてよく似ています。対人怖症になる原因の多くは、過去に起こった出来事と関係しているといわれています。対人恐怖と社会恐怖とは違うのでしょうか?旧来からいわれている対人恐怖症の症状は人見知りの程度から妄想性障害にいたるまで軽症型から重症型といった幅広い概念であるのに対して、社会恐怖(社会不安障害)は不安障害のひとつで、妄想性成分を含まず、不合理性を自覚している点で異なります。社会恐怖は、人前で何かしら行動することについての社会的状況に対する不安が中心の自己志向的で、対人恐怖症は対人関係を重視した他人の目が気になるといった他者配慮的ともいえます。ですが、対人恐怖症も社会恐怖も、最終的には相手に悪く思われたくないという心の動きに至るという点において根本的に異なるわけではありませんし、不安が原因で日常生活に支障を来たすという点においては重なり合うことが多いです。青年期前半に発病して30歳頃を過ぎる頃までには大部分は治癒・軽快するといわれています。
対人恐怖症は様々な症状を包括し、個々の症例によってそれぞれ呼称されます。様々な症状を持つ対人恐怖症ですが、どの症状も対人関係(人間関係)の不安が根底にあるといえます。対人恐怖症の恐怖の対象は、さほど親しくない人と1対1で話したりする場面です。家族や親しい友人とは話ができますし、意外にも大勢の人前で比較的緊張せずに話ができたりします。対人恐怖症の症状としては、対人関係の場において、対人緊張(苦しいほど緊張する)、赤面症・赤面癖(緊張で顔が赤くなる)、会食恐怖(人に見られると緊張して食べれないなど人前での食事を極端に恐れる)視線恐怖症(相手の視線が気になって、目のやり場に困る)、自己視線恐怖(自分の視線が相手を不愉快にさせているのではと感じる)、正視恐怖(不快な思いをさせているのではと感じて相手を正視できない)、表情恐怖(表情がこわばったり、顔がひきつって自然に笑えない)、笑顔恐怖(自分の笑い顔がべそをかいているように感じる)、醜形恐怖(顔や姿が醜いために人から嫌われていると感じる)、多汗症・発汗恐怖症(緊張して異常に汗が出てしまう)、震え恐怖(声が震えたり、手足が震えたりする)、吃音恐怖(どもってしまうようで怖い)、唾恐怖・唾液恐怖症(唾を飲み込む音が相手に伝わるように感じる)、失笑恐怖(笑ってはいけないところで笑い出しそうに思う)、自己臭恐怖(自分の臭いが人に迷惑をかけているように思う)、おなら恐怖症(無意識におならをして人に嫌がられるのではと思う)、電話恐怖症(電話で最初の言葉がつかえて辛い)、などの症状が挙げられます。人前では誰もが多かれ少なかれ緊張し不安や恐れを抱きますが、この不安や恐れが過剰になって悩みや苦痛が大きくなって社会生活に支障が出てしまうことがあります。対人恐怖症は引きこもりを引き起こすことがあります。日常生活に支障が出たり、本人が悩んでいる場合には適切な対処が必要です。病院で治療を受けたり専門家に相談することが必要です。対人恐怖症の治療においては、ゆっくりと焦らずに、少しずつ克服していくことが大切です。

 - うつ病と不安障害

PC用

PC用

  関連記事