躁うつ病(双極性障害)は診断が難しい病気です。躁うつ病(双極性障害)の大多数がうつ病相で発症し、躁うつ病(双極性障害)の躁状態またはうつ状態において決め手になるような診断根拠になりうる身体的症状や、客観的な検査方法もないからです。躁うつ病(双極性障害)と確定診断されるまでに、年単位で精神症状や経過をみる臨床診断になります。その間に、単極性うつ病と診断されて抗うつ薬治療単独といった不適切な治療で急速交代化(急速交代型:躁病相とうつ病相が年間4回以上出現するラッピッドサイクリングのこと)や混合状態(躁状態とうつ状態が同時期にあらわれている状態)となどが現われたりして躁うつ病が難治化することがあります。多くの躁うつ病(双極性障害)がうつ病と間違われるのは、うつ状態の時だけ受診する傾向があることに加えて、うつ状態の方が躁状態よりも長いことが挙げられます。また、同様の症状があることから、躁うつ病(双極性障害)が人格障害(特に境界性人格障害)と誤診されることも少なくないようです。
■DSM-Ⅳによる双極障害の診断基準
DSMでは混合性エピソードと軽躁病エピソードが定義されています。躁病エピソードにおいては精神病性の特徴があっても良いとされています。かつての躁うつ病の診断では、精神病性の特徴がある場合は統合失調症(分裂病)と診断される傾向にありました。双極性障害は2型(Ⅱ型)の軽症型を含む一方で、かつての躁うつ病よりも定義が重症化しているとの見方があります。双極性2型は、双極性1型と単極性うつ病の間に位置する誤解されることもあるようですが、双極性障害2型(Ⅱ型)は双極性障害1型(Ⅰ型)とは基本的に違う病気との見方になりつつあるようです。
○双極性障害1型(Ⅰ型)=大うつ病エピソード+躁病エピソード(または+混合性エピソード)
○双極性障害2型(Ⅱ型)=大うつ病エピソード+軽躁病エピソード(軽躁病エピソードを伴う反復性大うつ病エピソード)
躁うつ病の診断
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